機器利用事業部では、新たに2000Wの交直流安定化電源を導入しました。
新たに設置した交直流安定化電源は、菊水電子工業製 PCR2000Mです。
ACモードでは、出力電圧可変範囲は、1〜135V(定格電流20A)/2〜270V(定格電流10A)の2レンジで、レンジ切り替えはマニュアルとオートがあります。
また、コンデンサインプット型整流負荷に対しては定格最大電流の3倍までピーク電流を出力できます。周波数可変範囲は40Hz〜500Hz。航空機・船舶用電源の400Hz、アクチュエータ駆動用電源の250Hzにも対応します。
昇圧トランスと併用することによりAC440V系の出力に対応することができます。
DCモードでは、出力電圧可変範囲は、±1.4V〜190V(定格電流16A)/±2.8V〜380V(定格電流8A)の2レンジでマニュアルおよびオート切り替えです。
最大瞬時電流は、定格最大電流の3倍まで対応できます。
例えば、高電圧、大電力のパワーエレクトロニクス回路の試作などに、この交流安定化電源は有用となります。

交流安定化電源は直流安定化電源と比較して非常に高価であり、試作・開発での利用は敷居が高いですが、当センターの機器利用では、手軽にご利用ができます。
また、この安定化電源は単相交流ではありますが、周波数を可変できるため、三相交流安定化電源に相当する使い方もできます。
例えば、50Hzの三相交流を全波整流した場合と150Hzの単相交流を全波整流した場合、また、60Hzの三相交流を全波整流した場合と180Hzの単相交流を全波整流した場合、のリップルはほぼ近くなるため、三相交流を入力とするパワーエレクトロニクス回路の試作・開発にも是非ご活用ください。